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| かつて日本や中国、朝鮮では、小豆は食物である前に、その美しい赤色が呪術的意味をもち、古くから魔除け、汚れ払いなどに多く用いられてきました。例えば、沖縄では迷子を探す時、「赤豆(小豆のこと)食らえ」と叫びながら、子どもを迷わす悪霊を退散させたとも言います。一般的にも、小豆はめでたい日の食べ物とされ、正月の十五日や季節の区切りの節には、厄除けに小豆粥や赤飯を食べていたものです。
この様な小豆の利用法は一面の合理性を持っていました。今の様に冬場に新鮮な野菜を口に出来なかった時代、冬に小豆を粥などにして食べることはビタミンB1、B2などの栄養の補給になり、健康維持・向上に役立ったものと考えられます。 実際、古代においては小豆は薬として利用されていたそうです。昔の人は産後の肥立ちが悪い女性に小豆粥を食べさせたものです。小豆に多く含まれる鉄分は、血液の原料でもあるので、その供給にも有効でした。昔の人は実によく考えたものです。人間の長い経験から生まれたきた慣習には、深い知恵が隠されているように思えますね。 |
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| 小豆と書いてアズキまたはショウズと呼びますが、古代では大型の豆に対して小型の豆と言う意味で使われ、必ずしも今の小豆のことではありませんでした。
日本で、この豆がなぜアズキと呼ばれるようになったのでしょうか。江戸時代の学者、「養生訓」で有名な貝原益軒の説では、アとは赤色のことで、ツキ、ズキは溶けるという意味で、要するに、赤くて、他の豆よりも早く柔らかくなることから、アズキと呼ぶようになったと言うのです。 また、アズ、アヅは「地名用語語源辞典」によると「崖崩れ」、あるいは「崩れやすい所」の意味で、他の豆と比べて煮崩れしやすいことから、アズキという名がついたとの説もあります。最近は英語でも「アズキ」で通用します。 一般小豆は殆どが北海道で生産され、北海小豆には有名な「エリモショウズ」があります。最近、小豆は盛んに中国からも輸入されますが、これらは中国で積荷される港の名前で区別されるそうですよ。 |
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| 文献上の記載では、「古事記」や「日本書紀」の穀物起源神話の中に出てくるのが最初で、伝わった時期は不明ですが、栽培起源の古い作物と考えられます。まさに、神代の時代から日本人に親しまれてきたのです。恐らく3世紀頃までには伝わっていたのでしょう。
祝い事に赤飯を炊く習慣は、後年、江戸時代後期になってから一般に広がりました。赤飯は、もち米と小豆を混ぜて蒸したもので、別名を「強飯(こわめし)」または「おこわ」とも言います。そして、赤飯は明治時代になって、祭りや祝い事には欠かせぬものとして広く庶民の生活に定着しました。 |
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| 選ぶポイントは、よく乾燥していて、皮が薄く、色艶が鮮やかで、ふっくらとしており、粒の大きさが揃っているものです。硬い石の様なになったものや、水に入れて浮き上がるものがあるのはよくありません。北海道、東北のような寒冷地産のものが、概して品質は良いでしょう。なお、色艶がよくても、油の臭いがしないことを確認した方がよいです。これは艶を出すために、食用油を塗り込んでいるものがあるからである。 |
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| 茄でアズキ、アズキの煮汁、小豆粥などは二日酔いに効きます。なかでも、アズキの煮汁は吐剤としても有効で、急性の食中毒に役立ちます。昔、お祝いごとに赤飯を炊いたり、アズキを煮たのも、お祝いのご馳走としてだされる魚や貝類、あるいは鳥や猪の肉などが腐敗し、食中毒をおこした時の用意に、吐剤(吐かせ薬)として準備していたとも考えられます。人々の生きた生活の知恵といえましょう。 |
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| 豆のサポニン成分に顕著な利尿作用があることは、昔から知られています。腎臓や心臓などでむくみのある時は、小豆の効果を試してみて下さい。ます、小豆30グラムを550ccの水で半量になるまで煎じ、この煎じ液を一日3回分として飲みましょう。便通もよくなり、利尿作用が効き、むくみもうすらいできます。
また、脚気などからのむくみには、あずきを煮て、ご飯代わりにそのまま食べます。コンビニ病の貴女、一回50gくらいを目安に試して下さい。少し塩味などにすると食べやすく成ります。ただ味つけは薄めを守ること。次第にむくみやだるさもとれて行きます。この様に、小豆を甘みなしで常食としていますと、ビタミンB1の働きで疲れがとれ、エネルギーも比較的少ないため、肥満の防止にも役立ちます。 さて、小豆の煮汁を利用する時、煮汁にハブ茶20グラムを入れてさらに煮て、その煮汁を一日二回飲むと、利尿により効果的と言われています。この利尿効果は、アズキに含まれるカリウム(脂肪酸カリ)のようなミネラル分などの働きによるところが大です。なお、脂肪酸カリは便通、緩下剤(下剤)としても効果があります。 小豆に含まれるビタミンBやコリンなどの成分効果にもとづき、小豆が脚気にもよく効くことは広く知られています。そのため脚気によるむくみも解消するのです。 一方、夜尿症には小豆の葉の青汁を盃半杯飲むとよいともいわれています。青汁の作り方としては、小豆の生葉15グラムに三合の水を加え、半量になるまで煎じることと古い文献に記されています。 |
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| 皮膚に腫れ物が出来た時は小豆の湿布で除きます。小豆の粉を大根おろしと一緒に練って、ガーゼにのばし、それを皮膚の腫れた所に張り付けて湿布します。大根の冷やす作用と小豆の消炎作用で腫れが治まります。 |
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| 赤飯はもち米に小豆を混ぜて、蒸したもので、おこわ、こわめしとも言います。もち米の代わりにうるち米も使う場合もあります。赤飯は、ある程度茹でた小豆を取り出し、その茹で汁にもち米を一夜浸しておき、その後、水切りしたもち米と小豆とを一緒にじっくり蒸します。小豆と一緒に炊き上げる小豆飯とここが違います。なお、赤飯に添えるゴマは切りゴマで、すりゴマは禁物です。祝い事に切る、するは禁物です。
なお赤飯は、元々、赤い色をした赤米を炊いたご飯でした。赤米は米の一品種で、朝鮮や中国の南部で栽培されいましたが、今は消えつつあります。赤米の赤飯は色が鮮やかで、以前は神前に供える米として、日本でも専用の田で生産されていました。その赤米の生産がしだいに減っていき、代わりとして小豆を利用した赤飯が用いられるようになりました。小豆の赤飯が赤米の赤飯に、完全にとって替わったのは江戸時代のことです。それまでは、神社のお供えには赤米の赤飯を捧げたものです。 |
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