| お節料理の貴重な主役・黒豆。ふっくら煮上がった煮豆の光輝く色に思わずはしが進む。煮豆には、皮が黒くて大粒または極大粒の黒大豆が多く用いられています。
正月に黒豆を食べ一年の健康を願い、節分には大豆をまいて邪気を払うなど、豆は年中行事に多く用いられ、出産祝い、新築の祝いに大豆を贈ったり食べたりする地域もあります。この様に大豆が生活の中に入ってきたのは、たんぱく質脂肪に富み、”畑の肉”として食卓に欠くことができなかったからみたいですね。 特に正月には、「まめまめしく働いてほしい」という語呂合わせや栄養に富む大豆を食することで、健康に過ごそうという願いが込められているそうです。 大豆の起源は古く、紀元前十一世紀には、中国・華北地方で広く栽培されていたと言われていわれ、現在、世界の生産量の60%近くを米国が占めており、2位ブラジル、3位中国となっています。米国の大豆栽培は第二次世界大戦後拡大した作物。戦前は中国が世界第一の大豆生産国で、消費国でありました。 日本では、福井県三方町の縄文時代と見られる竪穴遺跡で、もみとともに大豆の炭化物が発掘されていて、最も古い記録の「古事記」や「日本書紀」にもその名が見られます。 平安時代には、大豆を朝廷に貢ぎ物として贈る国々の様子が古文書に見られ、栽培の概要も記されているのです。肉食の習慣がなかった日本人にとって貴重なたんぱく源であり、江戸時代には、大豆は黄大豆(黄、黄白、緑)と黒大豆(淡紫色、黒褐色)に大別。黄大豆はみそをつくるときに使われ、黒大豆は漢方に用いると考えられていました。黒豆は昔から風邪薬として重宝されたようですよ。 300年前の農業書には、現在と変わらない粒色や夏・秋型大豆の分化が進んでいて、栽培法方も今とあまり変わらないものであったことが書かれています。 「黒大豆の煮汁を飲めば、高血圧の約7割が改善します」。兵庫県加古川市で野崎クリニックを開業する野崎豊医学博士は、黒大豆の血圧を下げる効果に太鼓判を押しています。1000人以上の臨床例をもとに、明らかにしました。9年間の研究で「理屈よりも、とにかく試してもらうのが一番」と自信を得ています。高血圧や糖尿病の改善、抗アレルギーなど、黒大豆の隠れた効用が、徐々に姿を現している。 漢方で黒大豆は、人間体の成長や、発育、生殖をつかさどる「腎(じん)に効くとされ、主に、むくみをとる利尿作用、風邪を治す作用、血のめぐりをよくする活血作用、肝臓の働きを助ける解毒作用の四つがあると言われ、古くから重用されてきました。 野崎博士が、注目したのは、高血圧治療への利用でした。最初は半信半疑だったが、その効果の高さに自信を深めていき、高血圧で同クリニックに通院する希望者に、黒大豆を配布し、黒豆の煮汁を飲むことを勧めた。「早い人は3日で効果が現れた。ここまでとは思わなかった」(野崎博士)。 それからは、続々と喜びの声が寄せられている。70才の男性は、血圧の上が220、下が118で高血圧に悩まされていました。それが2週間、煮汁を飲み続けただけで、138/80まで下がった。68才の女性は、2か月で上が200から123へ。下が130から75に下がった。 野崎博士は「黒豆に含まれる成分には、血管の筋肉を軟らかくして血管を広げる働きと、血液をさらさらにする働きがある」と説明。黒豆には、悪玉コレステロールを下げるグリシニン、リノー酸、レシチン、リグニンや、中性脂肪を下げるリノレン酸などが多量に含まれる。血管を広げるビタミンEやカリウム、血液をさらさらにする植物エストロゲンがあるといいます。 高血圧のほかでは、糖尿病が2割、白髪では7〜8割改善と、高い臨床結果を示している。また、「耳鳴りがやんだ」「肝臓の働きがよくなった」「アレルギー症状がやわらいだ」「便秘がなおった」などの感謝の声も集まっている。「黒大豆が体にいいのは常識になりつつある。日々の生活に取り入れてください」と野崎博士は、呼びかけています。 |